超クソ野郎Yの雑記

2次元からカツンに沼った女

舞台「After Life」感想


舞台「After Life」感想ブログになります!!

 

最初からずっとネタバレしかしてないよ!!!!もう終わったからいいね!!あと毎回ながら長いです!!解釈・考察様々かと思いますが、私の感性ではこうなりました。

 

正直、観に行く前まではとてつもなく重くて、見るのはしんどい気持ちのほうが勝つのかなと思っていたんだけど、結局キャンセル待ちで観劇1回増やしたくらい、それだけじゃない感情に包まれる舞台でした。音楽も印象深いのが多くて、耳に残ってます。。

 

ちょっと今回遠征できない(というか我慢した)事情がありまして東京千秋楽で私的オーラスだったんですけども、完走お疲れ様です~!!
きっと円盤化しないので(今回に限らず、過去作品見たりしたいのでしてほしいけど・・)できるだけ感想は詳しく書いて残しておきたいと思います。

 

 

登場人物について

ガイド側の詳しい設定については、大千穐楽後の上田くんのインライで、キャストの皆様の口から、お話してくれました。それがもう、めちゃくちゃ重かった・・・・!!泣 それを踏まえて。

 

2番
まず、上田くん演じる2番。ここ数年の上田くんの演技のお仕事の中でも特に声のトーンが優しめです。オタクのみんなおもっただろ、「ワイがしんだら2番にガイドされてえなあ・・」認めよ。限界オタクを前面に出すと趣旨をはき違えそうになるので真面目に書きます。
死んだ時点の姿で永遠に生きているとはいえ、上田くんの実年齢に配慮されて少し周りの方の年齢も高めだったのかはわからないけど、かなり若く見えるし、何歳だとかははっきりしませんでしたが、実際若い役だったと思います。(上田くんが老けない云々はさておき)
ケイティのことに心残りがある状態で自殺してしまい、仕事に没頭することで彼女に関することすべてに蓋をして生きている。「それから僕が死んだ」と、自殺したことを語っている場面、なんかめちゃくちゃおどろおどろしいんですよね。闇に引き込まれたみたいな感じ。ベアトリスの自死についてもすぐに勘づいていたし、共通するものがあったからあんなに寄り添っていたんですね・・。原作映画のほうでは戦死だったため、戦争で命を落としたから仕方がない、寿命だったって言い方はよくないかもだけど、「何もなければ続くはずだった人生を自分の手で終わらせてしまった」という点が大きな違いだとすると、2番が終盤であそこまで発狂してたことの合点がいくんですよね。

 

4番
典型的なツンデレちゃん。このセンターで働くようになって日が浅く、2番のアシスタントとして働いている17歳。病死だったようです。2番に好意を抱いていて、2番もそれに気づいてるようだけど、きちんと相手にされなくいと「も~~!!」みたいな、自分の感情を素直に爆発させるタイプの子。生前に恋愛経験がないため、この世界で、初めての恋を受け止め切れていない、といった感じ。(←この裏設定を知るまで、この子めんどくさい子だな。。と思っていたのですが、そうだったのか・・・と)
でも、同じく10代であるジルに「ほかの子も選ぶようなものじゃなく、自分の中だけにある、特別な思い出を選んだほうがいい」というなようことを遠まわしに(本当に遠回しに)伝えてあげたりするのを見てたりすると、この子はここでこれから強く成長していくんだろうなって思ってました。ですが!2番との羽のシーンの思い出持って成仏したんじゃないかというキャスト側の解釈・・・なるほど泣
生前の記憶を表している(?)ジェスチャーのシーン(テニスしてるひとが最初に出てくるシーンです)では、絵を描いているようなジェスチャーをしていたので、そういう夢があった子なのかも・・・?

 

1番
キーワードは「お酒臭い(オバフェミがこの言葉を発してから過剰に反応)」「(夫について)最低な、失敗だらけの人」だと思っていたけど、インライで説明があるまでは詳細については答えがでなかったなー。彼女の人生としては、人種差別を受けながら生きていた人らしく、夫がいたのですが、夫が悪い人たちと繋がって人生を失敗してしまいます。その後夫が捕まり離れ離れになったストレスで酒に溺れ、アル中でお金が無くなり体を売ってしまい・・・結果、暴行されて亡くなってしまった、といったトンデモ壮絶人生でした。野波さんのクールの影に闇抱えてそうな女性の演技、とても好きだったなあ。

 

3番
彼はクライアントと接するときは物腰柔らかな感じだけれど、思い出の再現の直前でガーっとなったりカリカリしてたり、2番の最後の願い入れに抵抗したり、社畜・・・仕事人間な体質かなと思ってました。実際の設定として、生前のお仕事は弁護士。幼いころ、自分の兄が通り魔に刺されて亡くなるのですが、犯人は精神鑑定の結果、無罪に。それをきっかけに弁護士の道へ。当初は貧しい人の弁護などをしていたそうですが報酬に目がくらみ、ヤバめの犯罪をおかした人の弁護ばかりするようになり、最後は犯人の遺族に刺殺されてしまいます。ジェスチャーのシーンで本を読むような動作してましたが、六法全書だったのかな?

 

5番
3番に「あんたこれの前(生前)、先生だった?」「絶対地理だ」というようなことを言われてるんですけど、教科は不明でしたが大学教授だったようです。記憶を表すジェスチャーのシーンでも、本を片手にチョークのようなもので黒板に字を書く動作をしてました。2番が1番に向かって「月曜日は地図、でしょ」ってやり取りをしてたことも思い出して、このセンターを仕切ってるのが5番だから、こういう教え?みたいなのも地理っぽくない?、と感じました。(単純に、2番が言ってる言葉ってだけかもしれないけど)
ひとつひとつの言葉が力強くて、たくましいお父ちゃんって感じ。生前は仕事熱心で、家庭をないがしろにしてしまったことから奥さんが精神を病んでしまい、不倫をし・・。今度は5番が悩むことになるのですが、間に入ってくれた妻の妹とデキてしまい、それによって奥さんの状態がもっと悪くなります。2人の子どもは、父親である5番を責めます。奥さんが家に火をつけ心中。5番は生き残りますが、このことを悔やみながら運転していたら事故を起こして死んでしまう、といったことだったらしいです。

 

ベアトリス・キリック
もしかして認知症・・・?と思うようなシーンもあったけど、実際はどうだったのかはわからないです。実際、わたしの他界した祖母が認知症だったので、なんとなくそう思ったところがあった、に過ぎないですが。ホールの思い出を楽しそうに語った後日、2番がホールのことを話題に出したとき、明らかに反応が違いましたよね。でも彼女は直近の猫のことも話していたし、、、うーんわからん。そして彼女、兄のハロルドには兄妹愛以上の感情がありました。家族愛というものを越して、執着みたいなのも見えた気が。愛情の矢印は妹→→→兄って感じにも思えましたが、二人とも結婚せず同じ家に暮らしていたってことは、相思相愛ですよね・・・。

 

ジル・スマート
13歳ということで、若くして亡くなってて可哀そうではあるんだけど、悲壮感みたいなものはあまり感じなくて、最初の聞き取りでも一生懸命ディズニーのことを思い出して話していたり、活発で良い子。4番とのやり取りで、自分が同世代の子たちが選びがちな思い出を選んだことを知らされ(それが4番の不器用なやさしさでもあったんだけど)「そっか・・・」っていうところで迷いが出たけど、その後自分の思い出としっかり向き合うことができてよかった・・・。

 

こいつがマジの曲者!!オバフェミ・テイラー(自己紹介ラップみたいに紹介すな)
つかみどころがなくて扱いづらいところは原作映画とも同じ雰囲気があるんだけど、映画は飄々としていて、味方くんは(良い意味)でモンスターみたいなイメージ。
オバフェミは「裁き」という言葉を何度も口にしていたけど、病気のせいで、自分が親より先に死んでしまったことに罪悪感みたいなものもあるんじゃないかな~、と私は思いました。実際、看病してる母親と思われる映像がスクリーンに一瞬出るんですよね。14歳のときから病気(おそらく身体的な)で、きっと思うような人生を送れなくて、みたいな背景もあったんじゃないかな。ちょっと考えすぎかもですが・・。

 

以降、話の流れを書きながらの感想です(観劇のたびにちょくちょく書き足したりしてましたが、シーンの順番とか前後してたらごめんなさい)↓↓

 

1幕

まず、会場に入るとステージ上に無造作に置いてある大量の「靴」が目に入ります。数えてなかったけど20足前後くらいの。開演時間になると暗転することもなく、スーッと2番と4番が靴箱を押しながらやってきて、靴を1組ずつ拾って仕舞っていきます。先に言うと、これは前の週にあちらの世界に行った人たちの靴。「天にのぼった」「成仏した」っていう表現を靴の落下という演出であらわしてるようです。

 

2番と4番が並んでモップがけするシーン、4番がいかにも(構って!ねえ見て!)って感じでバタバタ横を走り抜けていくけど、2番はにこやかに笑ってるだけ。この顔がね、ほんとうに優しいんですよ。家族愛のまなざしみたいな。そう、あくまで”家族愛”の類い。

 

準備が整うと、鐘の音とともに今週の死者入場。選手入場みたいに言ってしまったけど、”迎え入れる”って表現がしっくりきます。


5番が告げます。
「お分かりの方もいるかと思いますが・・・皆さんは昨日、お亡くなりになりました」

 

(あれ?私たち死んだん・・・??)っていう感覚になります。しんでないんだけど(それはそう)
もちろん死んだ後のことは誰も知らないから正解がないし、想像や設定をどう広げていくこともできると思うけど、リアルだなー、と思わせてくれる。生きていながら、死者の世界を、もしかしたらこうなのかもしれない、って思いながら体験できるってすごいな。

 

「施設にスパ等の設備はありません!」という説明の時に、5番が「(過去、スパの有無を聞いてきた人)あれ、どこの国の人だっけ?」と聞くと、2番が「アメリカ」と答えるんですけど、その言い方がアメリカ😊」なんですよ。ニコニコって、仏のように。かわいい・・。

 

ここからが本題。1番が言います。
「思い出を1つ選んでいただきたいんです。皆さんにとって1番、意味のある思い出を」
1週間の間に1つ思い出を選択し、それをここで再現してもらう。その思い出が蘇ったとき、その思い出だけを胸に、”あちらの世界”へと旅立つことになる、と

 

そして、1人1人思い出の聞き取りが始まります。

 

インタビュー前、部屋で待っている2番と4番。2番は推理小説を読んでます。落ち着きなくウロウロしながら「クソ緊張するんだよね、この時間!!」という4番を、2番が「言葉遣い!」とたしなめます。上司ですからね。この、4番の「クソ」発言シーンは2回出てきてどちらも2番が「言葉遣い!」って注意するんですけど、どうしても毎回「あなたがそれをwww」となってしまってましたwww中の人が上田くんなので(???)

 

「クソ緊張する!」を「メガ緊張する!」と言い換えた4番に「メガ・・・?」とハテナ浮かべてる2番、かわいい(笑)

 

2番「準備は良い?」
4番「どうかな~・・・(いたずらっぽく溜めて)・・・いいよ!」

(ここまで、何気ないシーンのように思うんだけど、後半でここを想起させるセリフが出てきます・・・泣)

 

私が行った公演で一度、机の向きが奥と正面逆だったことがあり、小説を仕舞うであろう収納の空洞がこちらを向いてることがありまして。一瞬(あれ、ないぞ・・)ってなる上田くんでしたが、とりあえず机の上に置いてはけて。そのあとその机でインタビューうけるオバフェミが、話の流れで自然と手に取って、感情的なセリフのときに手の中でバンバン打ち付けたりしながらしっかり回収してました。もとからそんな演技でしたっけ?ってくらい全然違和感ない。味方くんお見事。

 

最初に聞き取りにやってくるのが、ベアトリス。開口一番、生前飼っていた猫の心配をしてます。
「誰も私を見つけてくれないの・・」
ここで、2番の顔が何かを察したような表情になります。早くも、彼女が自死だって気づいたんですね。。猫に関しても、彼女を見つけてもらうことに関してもどうすることもできないと告げ、思い出の話にシフトしていきますが・・。「思い出なんかどうでもいい!」と、突っぱねられてしまいます。

 

1番が、明らかに手こずりそうなオバフェミとのやり取りを終えて、2番たちのところへやってきたのは13歳のジル・スマート。
タワーオブテラーに乗った時の思い出を話してくれる彼女。4番はずっとつまらなさそう、というか呆れた顔をしてます。テーマパークの思い出を選ぶ若い女の子たちを、これまでたくさん見てきてるからです。「ノーマンて、友達ね?!」ってジルが言ったあと、紙でに書きこんで「ほいっ♪」って、(ちゃんと書いたからね?)みたいに見せてあげる2番がとても好き。ジルに対しての2番、妹?娘?のように接してて、彼女が言葉に詰まりながら話してる時も「うん😊」って相槌していて。

 

続いて、ヒロカズ・モチヅキの話を聞く2番たち。悩む彼に、2番は”あなたにとって、一番大切で、意味がある思い出”を選んでください、と言い、そのヒントになりそうなことをいろいろ聞いていきます。その中で、モチヅキには43年連れ添い、先立っていた妻・ケイティがいると分かります。

 

聞き取りを終えた1番、2番、4番のシーンで、4番ちゃんが2番の気を引こうととある冗談を言うんですけど、2番はそれに「なるほどね」と微笑むのみ。相手をしてもらえなくてプンプン怒って走り去る4番。

 

「もし今週、全員が失敗してしまったら?」という言葉に、1番は自分の夫の「失敗なんてただの言葉だって。」という言葉を引用し、今までだって大丈夫だったんだから、と元気づけます。

 

「この月曜日は何だか違う気がするんだ」とつぶやく2番。皮肉にも、2番のこの予感は見事に当たるんですよね・・・。

 

この後、私の話を聞いて?という冗談で笑いあう1番と2番ですが、笑顔が止んだあとの寂しそうな表情が切なかったのを覚えてます・・。良き仕事仲間ではあるけれど、生前のことに関しては、お互い詮索しあっていない距離感。人にはちょっと言いづらい・・・て感じの人生送ってきた彼らたちが、そんなに簡単に分かり合おうとすることはないか・・・それは他の職員同士を見ていても、思ったことです。人には簡単に言えない何か重いものを背負ってしまっているからこそ、ガイドたちはここにいるんですよね。

 

今週のクライアントたち(死んだひとたち)について話し合い、共有するガイドたち。モチヅキの思い出選択の手助けとなるよう、人生の記録が見れるテープをリクエストしたという2番。

 

2回目の聞き取りで、ベアトリスには進歩がありました。彼女が歌っていた鼻歌が「二人の木陰」では?と声をかける2番。それがきっかけで、ベアトリスはダンスに行ったホールのことを話してくれます。でもまた思い出したように突然猫の話をし始め、取り乱すベアトリス。そんな彼女を支え、優しく肩を叩いて落ち着かせようとする2番の手つきがたまらなく優しい・・・。ダンスの話を再開しましたが、2番の「ダンスを踊ったお相手は?」と質問には答えず、別の女の子が着ていた真っ赤なドレスが羨ましかったという話へ。それが素敵だと気に入った彼女の兄・ハロルドが生地を見つけてくれ、自作した真っ赤なドレスを着て、またダンスホールへ。このあたりから、彼女の思い出と記憶が、一気に鮮明に語られる気がします。
別の男性とダンスをしながら、それを見ていた兄と目が合った時の彼女のセリフ、めちゃくちゃ引っかかるんですよ。
「その時私は思ったのよ!彼(ハロルド)が思った通りの女の子だったって!こんな経験、あなたにある?」
2番が「いえ・・」て答えた後、(え・・・?)って、一瞬ちょっと怪訝そうな、複雑そうな顔をするんですよね。ここで何かおかしいと、気づいたんじゃないでしょうか。”彼女、もしかして兄に対する以上の感情を持っていたんじゃないか”と。上機嫌のまま話を続けるベアトリス。流れのまま、彼女の手を取ってダンスを一緒に踊る2番。このダンスシーン短かったけど、軽やかにステップする2番(上田くん)の身のこなしが最高すぎました・・。病気で亡くなった兄の話になるとまた取り乱すベアトリスに、駆け寄って落ち着かせる2番。こういう人や精神的に不安定な人も今までたくさん相手にしてきたんだろうな・・。この仕事、本当に大変だな・・。

 

場所は変わって、施設内で4番とがばったり会うシーン。自分は実際行ったことはないけど、行ったことがある気持ちになるくらい、女の子たちからディズニーランドの話を聞きまくってきている4番。不器用なアドバイスの仕方だな~笑とは思いますが、ここで4番は、"とにかくその思い出選んでる子多いよ!"といったニュアンスで、ジルが思い出を考え直すきっかけを作ることになります。

 

変わって、生前のモチヅキのテープを見ている2番。ここだったと思うんですけど、仕事に熱中している2番に、4番が「いつもあなたは見逃すの、目の前の幸せを」という言葉をいうんですよね。目の前にいる自分と過ごす時間の尊さにも気付いてほしいな、という彼女なりの大胆アピール発言のような気もしますし、その後の展開へのフラグでもあるような一言でした。

 

ここからです。ストーリーが、というか2番が大きく変わっていくのが。
モチヅキのテープから聞こえる女性の声、そして巻き戻して確認した姿に、テレビに張り付いて目を奪われる2番。そうです、生前の2番が愛していた女性、ケイティでした。

 

ほぼオールキャストが出てきた、この振付があるシーン(?)最初見るとよくわからなかったのが正直なんですが、「蓋を閉じていた2番の記憶が開け放たれる瞬間」といったらわかりやすい。いろんな人たちが、それぞれ思い出をジェスチャーで表してるシーン。ここにはガイドたちもいたのですが、それが生前の人生を表しているのかな?と気づいてからは、一人ひとりを見て想像が膨らみました。

 

後日、ドレスの生地見本を見てもらおうとベアトリスに話しかける2番ですが、反応が違う・・。忘れたふりをしているのではなく、「ホール??」って、初めて聞いたかのように聞き返していたので、やっぱり記憶の混濁というか、そういうのがありそうだなって・・・。で、また猫の話に戻ってしまって話は進みません泣
兄のことを「愛する人」みたいに言っていたけど、ここもやっぱり、家族愛を超えてるんだろうなあ。。。という風に思えて仕方がなかったです。

 

そして、前に話したディズニーの思い出でなく、幼いころの新しい思い出を話しはじめるジル。ここでしたよね?2番がジルの頭をなでるとこ!手のひらで頭を撫でたあと、親指でも額をなぞるようになでなでしたたのが優しすぎた(悶)
4番に「あの子に何か言った?」って聞く2番。さすが鋭い・・・。そこからちょっとした口論に。ここで初めて、2番が声を荒げて「いい加減にしろ!!」って言います。舞台で演じられていた時間のなかでは、4番が少しきつく物を言っても、2番は笑ってあしらうみたいなやり取りが多かったぶん、あのテープを見た後の2番は、何か少し変わってきてしまっている、というのがわかる場面でもありました。

 

ここで申し訳なさそうに訪れてくるモチヅキ。めちゃくちゃタイミング悪いwwwwww
彼が「テープ」ってワードを出すと、明らかに一瞬、動揺の表情を隠せない2番。そりゃそうよな・・・泣
そのあとついに、モチヅキが妻との結婚について、情熱的な恋愛を経たうえでの結婚ではなかった・・と口にしたときの2番。「そういうの多かったじゃないですか、僕たち世代は!」


あ・・・・・・・・・言っちゃった・・・・・・・
隠すことはできないと、生年月日を口にする2番。若いうちに亡くなったので見た目がその時のままだけど、生きていたら79歳であることが判明。(初日から数日、9月4日なのか8日なのかでオタクがザワザワしてましたが、8日が正しかった)(4日だったらろばまる担大変だった=中丸くんの誕生日と同じ)

 

満月のシーン。4番とまた口論になって、1番が仲裁に入ったあと。1番と話してるときに、ケイティの幻を見てしまい混乱する2番。
(ここ、ちょっとBirdlandのポールみなかったですか・・・?)

 

2幕

桜を降らすスタッフに細かく注文する2番。降らしすぎ→ちょっと減らしての加減を伝えるのに苦戦した2番が「センスで!」って言うんだけど、伝わらなくて、でかい声で「セ ン ス!!!」っていうとこ、ほんとうにかわいいwwww

その下にある布の塊が、実は”FRIDAY”の布を被った5番で(笑)、ガバァ!!って勢いよく姿を現すところも毎回噴き出してましたwww

 

このシーンではガイドたちが全員集まるのですが、
5番「準備は良いかな?」
4番「どうかな~・・・(いたずらっぽく溜めて)・・・いいよ!」

↑ここ、聞き覚えありますよね。そうです、最初ほうのシーンの2番と4番も同じようなやり取りしてます。

 

思い出の再現のための準備が着々と進んでいきます。
物や空間の再現は何とかなると思うんだけど、思い出に不可欠な「人間」も死んだ方、ですよね・・?あと、ちょっとどうしても気になったのはそんなに完全再現できる人いるんだろうかwww

 

モチヅキと2番のシーン。2番が、ケイティを愛していたことを打ち明けるところです。それを聞いたモチヅキは、心当たりがあったようで・・。ケイティの古いアルバムに、写真が抜き取られた跡があったと。最初こそ、お互いのことを”なりたくてもなれなかった存在”と言って、お互い嫉妬あらわにしてたけど、自分たちしか知らない、ケイティのエピソードを語り合っていくなかで、ケイティの人生のテープを「一緒に・・・(見ませんか?)」って提案する2番。これが、この舞台の、この物語の、本当のパンドラの箱でした。

 

モチヅキと一緒に、ケイティの人生のテープを見た直後の2番は、ぐちゃぐちゃの感情のまま5番のもとへ。

 

仮に2番が・・・チャーリーが20代あたりで亡くなっているとするならば、50年以上も抑え込んでいたってことになりますよね・・・。そんな年月、彼女のことが頭をよぎっても意識して考えないようにしていたんですもんね。気持ちが大爆発します。自分はどうするべきか、どうしたらよかったのか。自分よりも後にこの施設の職員となった5番に「何か言ってよ・・」と泣きながら頼る姿に胸が締め付けられます。上田くん、毎回大号泣です。(髪の毛払ってあげたい・・てなるくらいに乱れながら)

 

ケイティとの楽しかった思い出も振り返ります。悪い思い出も・・・。
結局これが彼の勘違いだったのか定かではないんですが、ケイティが他の男といるところを見てしまったことが原因で、人格が変わるほど嫉妬に狂ったチャーリーは・・・そう、自殺してしまったんです。(ここらへんのシーンの絶叫本当に胸が痛くて・・・またBirdlandのポールみを感じる私)

 

ここで、2番は5番に、「どうして(思い出を選んで)向こうの世界にいかなかったのか」というようなことを聞くんですけど、はぐらかしてましたね。あんな壮絶な人生をここで打ち明けられたらもういろんな意味でキャパオーバー・・泣
5番の本名は「ピーター」だとわかるのはこのシーン。

 

思い出の再現のまえ、ベアトリスが2番にお礼を言うところ。最後に「しゃんとしなさい!」っていう、喝という名のプレゼントをもらった2番。理由は違えど、自分の手で人生を終わらせてしまったという点で共通している彼女に感謝されて、喜んでもらって、彼女が幸せに包まれて旅立っていくのを見たことは、2番にとっても大きな出来事だったんだろうなあ。。。

 

モチヅキが、やっと選んだ思い出を2番に話すシーン。とっても穏やかでした。モチヅキはモチヅキで、死後にケイティを知る相手と思い出を共有できるってことが幸せだったと思います。自分はケイティにとって親友のような存在であったかもしれないと気づいたけど、彼女との何気ない穏やかな日を、永遠の思い出として選択することができた。


2番も、モチヅキという存在がケイティのことを永遠に覚えてくれているのなら、自分もきちんと思い出を選ぼうという決心がついた。苦しんだけど、出会うべくして出会った二人だったし、後半「チャーリー」「ヒロ」と呼び合ってて本当に友人のようでした。年齢を超えた友情というか(見た目年齢が違うのでそう見えるだけ)、時代を超えた友情。抱擁しあうところは、ぐっときました。

 

この作品の中で選ばれる思い出って、結構「何気ない日常の1コマ」を選ぶ人が多いんだなって。これはとてもリアルだったな・・・。「今わたし幸せ~!」って感じる瞬間っていっぱいあるけど、後から振り返ると感情が違ったりする。「思い出補正」って言葉もあるけれど、後から思い出したときにあれって幸せだったなあ、って思える瞬間、そういうものが選ばれていくのかなあと思います。

 

ベアトリスもそうでしたが、人生の終わりの瞬間がどうだったとしても、思い出を選ぶまでに苦悩しても、結果このセンターの存在で救われる人って多いんだろうなあ。苦しみや闇に囚われたまま、センターに残るという選択をした人ももちろんいますが。。

 

モチヅキは真っ白い光のなか、大切な存在のケイティに手を引かれて旅立つんですが、それを、2番は離れたところで穏やかな表情で見守ってるんですよ。もうこの時には自分も・・と考えたのかな。徐々にそういう気持ちに傾いていったのか、モチヅキがいったのを見た途端にふと決断したのか。気になる・・・。

 

そして他の職員たちに、自分もあちらへ行きたいと切り出すところ。

2番「まだ土曜日・・・でしょ??」
↑ここめちゃくちゃかわいい。すごいちっちゃく遠慮がちに言うの。でしょ?って。か、かわいい・・・・(正直な私の心の中の叫び)

 

もちろん、突然の申し出に周りには猛反対。だけど最終的に、「今じゃなきゃダメなんです!」っていう2番の熱意におされて、5番がゴーを出します。
「こいつが行きたいんだったら、行くんだよ!!」

 

2番持っていきたい思い出はベンチに座って、それを他の職員が黙って見つめている、という風景。

正直私たちは一瞬思うんです。「え、そんなことを選ぶの???」って。でも、作中で何度か言われてきていることで「(その人にとって)意味のある思い出」って、こういうことなんですよね。

 

「2番がなぜこのタイミングで決断をしたのか」について、大きかったのがモチヅキ氏であることは間違いないけれど、この週に2番が関わったクライアント全員が大きく関係していたんだな、と思えました。それがすべて重なった週だったからこそ、2番はこの決断に行きつくことができたんだろうなと。

 

モチヅキ→「(自分以外で)ケイティを永遠に覚えている人がいること」
ジル→「自分の人生にしかない、唯一無二の思い出を選ぶこと」
ベアトリス→「究極の愛」

 

ケイティとの思い出を選ぶのは申し訳ない、っていう気持ちは、モチヅキにもケイティに対してもあって、でも、彼女に関する思い出を選ばないことにしたからセンターでの思い出を・・・ではなくて、2番が心から”持っていきたい”と思ったものだと考えます。自分の死後、ケイティと人生を過ごしたモチヅキとは、きっと一生分ケイティの話ができて、気持ちの整理もついたのかな~と。いつまでも過去に蓋をしたままではいけないと、思ったんでしょうね・・・。

 

チャーリーから、4番(レイチェル)へのデコちゅー。おーどうした急に!ヒュ~!ヨーロッパ~!!って思ってましたが、これは上田くんのインライで(本当にありがとうインライ)、2番は4番に恋愛感情向けられてることに気づいていて、2番の優しさで付き合ってあげてた行動の現れ的なことらしいです。そっか、これもあるから4番はその後成仏できたのかもしれない・・。そして2番は、冒頭で自分が読んでいた推理小説を「メガ面白い本」と言い、いつでも読んでいいから自分を思い出してね、と。いい男だな、チャーリー・・・。

 

2番の最期を見守るセンターの人たちの表情。上田くんのインライで、「1番は多分2番のことが好きで、その気持ちを最後の最後に自覚したんだと思う」というようなことを野波さんが言っていて、4番の肩支えてるけど、彼女も相当辛かったんだなーとか思うと!!!なんて罪なモテ男なのよ、チャーリーよ・・・

 

ベンチに座って、泣きながら、でも幸せそうに職員たちを見つめる2番。そのまま、光の中へ歩いていきます。

 

目の前にいるのは"2番"としての上田くんだけど、私たちは上田くんが現時点で持っていきたい思い出を「KAT-TUNのライブ」としていることを知っているので、このシーンは疑似的に、上田くんがその時を迎えているのを見ているようで、いろんな感情になりました。しあわせだった?って投げかけたい気持ちにもなるし、ああ、きっとその思い出の中には私はいないんだよなあ、とも思うし。(オタクの願いとしては、私がいるものではなく、6人のころを思い描いていてほしいなあ。押し付けてごめんけど)これもきっと1つの楽しみ方だったんだろうな~。

 

少し前のシーンですでに成仏した人たちの靴とは別に1組、黒い靴が落ちてきます。2番のものです。ああ、ここで冒頭の、靴が散らばっているシーンにつながるのか・・・と。

ここでは永遠に毎週繰り返されること。毎週毎週繰り返し。

翌日には、2番のいない日曜日もやってきます。2番の靴が回収されるのは最後。靴を持った1番が、少し愛おしそうに他の職員たちと目を合わせてるのが泣けたなあ。ちなみにオバフェミは、思い出の選択をすることはなく、センターの一員となっていました。

そしてまたいつもの月曜日がやってくる・・・。ってところで物語は終わり。

 

【以下、どこだったか流れ忘れたりどこに書くか悩んだ箇条書き】(ブログへたくそかな?)
・殺人鬼の聞き取り。鈴をつけた女性が好き→追いかけて〇す、って本当にサイコの極みすぎてぞっとした
・「メガ」という言葉を通して少し分かり合う10代女子組
・曜日が出てくる演出が全部違う。でかい布が下りてくるところ、FantasiaのGOLDの後の演出を思い出した人も少なくないはず。FRIDAY→お花の飾りみたいなやつ。公演によっては「わあ・・!」て客席から声が上がることもあって、可愛くて個人的に一番好きでした。
・2番「ここで選ぶ思い出は、幸せとか最高、とかじゃなくて、自分の人生を表すもの」
・2幕の前、舞台の奥の奥に道具とか置いてあるの見えてて驚いた。最初は見えちゃいけないもの見えてるのかと思ってしまってたww(そういう演出だった)
・チャーリーくんの地雷:サイゴンくん(ケイティの初カレ)
・5番「私のハーモニカうるさいと言ってる人・・・耳元に吹きに行きます!!」それオバフェミやねんwwかわいそうww耳元はキツイwww
・オリオンのベルトじゃなくて、オリオンのパンティ
・モチヅキが、2番の名前が「チャーリー」だと先に知ってるのが不服そうな4番。男の友情にも嫉妬しちゃう
・ここに残っている人たち、思い出選べなかったってより「何らかの罪悪感から自分にそんな権利はない」みたいに思ってる人多そう
・到着飛行機の間違いが発覚した時の3番「翼が違うところについてたらあ・・・!」の森さんの言い方と動きがほんと好きすぎて毎回笑うww
・過去、天使だと間違われてた2番。そうよね、そのビジュアルだもの。演じてる彼、10月4日生まれの天使の日生まれですし(関係ない)
・羽ばらまくシーン、私の行った回半分くらい上田くんの頭についてたww
・私が観に行った回では1度もなかったけど、靴がステージの下に落ちるハプニングがあったみたいですね。だって落ちる勢いすごかったもんwww
・舞台では「ガイドとクライアントが知り合い同士になることはない」って言っていたけど、2番とモチヅキは生前同じ女性と関わっている時点で間接的に知り合いのようなものだし、ガイド側がビデオテープの作業中にその事実に気づいてしまって、何らかの影響があるかもしれない、ってことは想像できなかったのかな・・・?さすがに奇跡の確率過ぎて前例がなかった??(そもそもモチヅキがこのセンターに来ることにかなりリスクがあったような気もする)
・ここの季節がずっと秋なのは、彼岸が関係あったりする・・・?
・このセンターは昨日(日曜日)に死んだ人が月曜にやって来て1週間のうちに思い出を選ぶけど、ほかの曜日に死んだひともいるだろうし、そういう人は別のセンターに行くのかな??別部署があるのかな??なんかパラレルワールドみたいでワクワクする(これはインライで相島パピーも似たようなこと言ってました)
・もしわたしが今死んだあとの世界で2番に担当してもらえたら、下心丸出しでわざと思い出選ばずセンターの人間になっちゃう(きっとめちゃくちゃ迷惑なのでまだしぶとく生きます)

 

まとめ

わたしもまだ、平均寿命からしたら人生そんなに年数重ねていないほうではあるので、これから増えるかもしれない思い出だってあるはず。
Somedayいつか会える 運命のSomeone you loveだっている・・・はず。(な、何かの歌詞かな?)


そんな状態で今、「生きている」私たちに、「永遠を共にする、人生の思い出を一つ選ぶなら?」という、この選択はかなり難しいと思いました。正直無理じゃないですか?その日が不本意に突然来る場合もあるし、自分で人生を終わらせてしまう選択をするかもしれない。そろそろだろうな・・・と心の準備をしつつ最期を待つことだってあると思う。もし明日しんでしまったら?なんて、ありがたいことに健康体で生きてる身としては、真剣には考えないことです。死んだ後でも難しいな・・・。
でも、本当に、この時期に、この作品に出会えたことに意味を感じています。


だいぶ自分のことを書くのでここからは見なくてもいいです↓

 

 


身近な「死」に関しての出来事だと、去年の愛犬が大きいです。1年前のこの時期は、もう体は弱っていたけど、タイミングよく帰省できて、この腕で抱きしめて、何度も大好きだよって伝えました。そしてその約2週間後、天国に行きました。私だけが実家を離れて暮らしているので、知らせを聞いたその日は本当に、何をしててもどんな瞬間も涙が出てきたし、冷たい体を触ってもいないので、実感がわきませんでした。送られてきた写真は本当に眠っているだけのようだったし・・・。


この愛犬との最後の思い出は、小さい頃から行っている、大好きな、山の上の公園に家族全員で遊びに行って、散歩をして、綺麗な風景をバックに写真を撮ったことです。めちゃくちゃいい天気でした。前みたいな元気はなかったけど、愛犬も自分の足で歩いてて、楽しそうに見えました。それからたった十数日で亡くなったことを考えると、奇跡みたいで。今書いてて泣いてますこれ・・・私、このシーン思い出として選ぶのもありかもしれない・・カツンのブログで何言ってんのって感じですが(笑)

 

チャーリーと私とでは、思い出に蓋をしていた年数も状況も何もかも違うけど、こんな風に、覚えていたくても思い出すと感情が溢れてしまうから普段は考えないようにしてることって、私にも経験があったなあ、と、この作品をきっかけに思いました。でも、ちゃんと思い出してあげることって、その人や存在が生きていた証になるから、、、本当に出会えてよかったです。去年の今頃はまだ愛犬生きてたので、この気持ちで見ることはなかったとおもいます。

 

AfterLifeに出会えてよかった!!!!

オーラスのカテコで、上田くんが近いうち「嬉しい報告」があると言っていたらしいですが、それも楽しみに期待して待ってようと思います!!!